#7.ブラックな西山とブラックな実習

第二希望の男

自分を大変な状況に追い込んで、
その状況を屁とも思わず、
平然と過ごしているように見せる。
これが第二希望の男、西山祐二朗の得意技。
そんな私の学生時代。

夜は理学療法士の学生をしながら、昼間は病院で介護職として働く。

大変だね〜!
とか
よく頑張るね〜!
とか
言われるけど、捻くれ者の西山は、
「いや、普通です」
と平然と答える、偏屈な性格。
えっ?
本音が聞きたい?
仕方がない!
正直…
辞めようかと思ったことは何度もある…笑
だって、全てが初めてのことなんだもん…。
オムツなんて見たこともないし、触ったこともない。
人の身体を洗ったことは、当時付き合っていた大学時代の彼女の身体くらい。笑
お風呂一緒に入ると?
とよく言われますが、私の両親はずっと2人で一緒に入っていたので、なんの抵抗もありません。
むしろ、一緒に入るのが普通。
さらに、人が排泄をしている場面を見なければいけないのも衝撃だった。
当時20歳の私は、介助される前に死にたいと思っていたこともあった。
今となってはあの時の西山祐二朗を叩き直してやりたい…。
そして、ミキサー食という食べ物の原型がない食事を見たのも初めて。
そんな何もかもが初めてだった介護職。
今となっては何事もなく誰よりも上手にオムツ交換や入浴介助をすることできることが、当時は、全然ダメでした。
そもそも、理学療法士として働くためだけに介護の世界に飛び込んだブラックな西山が私の心の奥底に潜んでいた。
だから、
人の排泄物を見ること、人の裸を見ること…
介護の全てに抵抗があった若かりし頃20歳。
ただ、そんなブラックな西山は適応能力が優れている仕様にされて生まれてきたようで…
何もかも、どんな状況でもすぐに慣れてしまいます。
というか、何も気にしなくなると言った方がいいのか…。
高校生の時のホームステイに行った時の話。
こんなの食べれるか〜〜!とホームステイ先の家族と喧嘩したある少女。
もちろん途中でギブアップ。
そんな中、そもそも何でも食べるようにできている西山の体は、ホームステイ家族と仲良く暮らせていた。
今回もそうだった。
ただ…
どうしても我慢できないことがあった。
それは…
エミちゃん(仮名)どうしたと〜?
とか、
ちょっと待っててねと20分も放置したり…
とか、
仕事の忙しさなどを理由にして行っていた、認知症の患者さんや寝たきりの患者さんに対するスタッフの対応。
「何をふざけたこと言ってるんですか」
「「ちょっと待っててね」ってさっきも言ってなかった?」
と喉元まで出かかって飲み込んだ。
まだ入職したばかりで問題を起こすわけにはいかない。
そんな納得のいかないことが、これから続くとは思いもしていなかった20歳。
若かったなぁ!

人と同じは大嫌い

介護の現場は楽しかった。

多分、知らない世界が好きなんだと思う。
それは昔からずっと変わらない。
そして何よりも1番は、患者さんに直接のありがとうをもらえること。
人からのありがとうが何よりも私の活力。
もちろん入院している方々なので、何かしら不自由なことばかり。
少しのことで物凄く感謝される。
感謝されることは誰でも嬉しいこと。
それに気づいた20歳。
自分が感謝されるばかりで満足して終わるとそれまで。
西山はさらにそこから人に感謝するということを学びました。
どうも、「人と同じ」が嫌いな西山です。
「ありがとう」は「有難い」
有ることが難しい時に出る言葉。
その反対は「有安い」
そこらへんにいくらでも有ること。
だから、ありがとうの反対は、「当たり前」
当たり前なことにはありがとうはなかなか言われない。
「ありがとう」が好きな西山は、それ以来「当たり前」という言葉を極度に嫌うようになりました。
今でも覚えているドラマ。
伝説の教師。
常識や当たり前という言葉が嫌いなダウンタウン松本人志演じる南波次郎。
物凄く共感していた記憶があります。
でも今の西山は、その当たり前にさえ感謝できるようになりました。
当たり前を当たり前と考えなくなったから。
いろんなことがあり学び続けてます。
どうも、歩くウィキペディア西山です。
(いつぞやのあだ名です)
そして、仕事をするなら、何かを人よりも上手に出来るようになりたい。
私が介護の仕事の中から選んだものは、オムツ交換とシーツ交換。
私が今感じる、贅沢だなぁと思う時。
旅行に行って、ピシッと張ってあるシーツに横になる。
寝て起きるとしわくちゃになっているけど、また遊んでホテルや旅館に戻るとピシッと張ってあるシーツ。
この時からシーツが綺麗だと気持ちいいという感覚を知っていたのかな?
シーツ交換は今の介護職の方々にも負けずに綺麗に素早くできます。
そして、オムツ交換…は次回。

得意技は、オムツ交換

介護職と聞いて皆さんが良く耳にしたり頭に浮かんだりすること。

3K。
誰がいい始めたのでしょうか。
そんなことすら知らずに介護職となった私は、やりがいがあって素晴らしい仕事だと本気で思っていました。
きつい。汚い。給料が安い。
知ってますか?
世の中にはもっとたくさん体力的にも精神的にもきつい仕事があることを。
知ってますか?
私達の排泄物を、処理してくれている人々がいることを。
知ってますか?
美容師さんの方が拘束時間も長く、給料が安いということを。
それに比べたら介護職は、まだまだ恵まれています。
ちなみに、私達理学療法士の給料がどんどん下がってきていて、介護職の方が高い場合もあるんです。
知らないことは、1番の罪ですね。
知らないことを、調べもせずに評価することはもっと罪です。
そんな先入観が無いままオムツ交換を学びました。
正直…
「くさっ」
と思ったことは何度もあります。
でもそのおかげで、あまり呼吸しないでもきつく無い特殊な呼吸法を身につけたことが、今理学療法士として働く中で役に立ってます。
むしろこれが無いと、人の身体を上手に触れません。
それは追い追い話すとして、
オムツ交換をしてくれている介護職の方に対して、
「まだオムツ交換しよる。早よしてくれんかね。」
とブツブツ言っている偉そうな理学療法士をたまに見かけます。
ふざけるな!
オムツ交換を適当に済ますと、もちろん臭いの元になるし、かぶれるし、何よりも患者さんが一番気持ち悪いでしょ。
そんなこともわからない理学療法士。
同じ理学療法士として恥ずかしい。
そんなオムツ交換をどれだけ綺麗に素早く終わらせることができるかと、同期のスタッフと共にあーだこーだ話しながら毎日過ごしてたのを覚えてます。
オムツ交換。
それが我が子のオムツ交換に役立ちました。
なんて可愛いオムツなんでしょう!笑
そんな毎日を3年間過ごしていきました。
その間に学校では…。

実は、病気を隠してました。

テストの度にビッグマウスがやって来る。

「最低90点は取らないかん」
とか
「常に上位5位には入らないかん」
とか
「あなたには負けません」
とか
やたらとビッグマウスを叩くのが西山。
そんな西山の内心をここでお伝えしていこうと思います。
「本番に弱いから90点取れるかいな〜」
「あの人が一番で、次があの人…あ〜Σ(・□・;)ギリギリ入れないかも…」
「勝てる人にしか言ってない自分ちっちぇーなぁ」
はい。
本当は、自分に自信がなかっただけです。
だからいつまでたっても勉強し続ける。
知らないことが不安なんです。
一種の病気かも。
今でもまだまだ不安ばかり。
だけど、周りのみんなにはバレてない…笑
プライドが高い西山は、バレないようにとこれまでいろんな技を身につけてきた。
何でも知ってる風に喋る技。
私が喋ることを考える為の時間を稼ぐ無意味な質問。
などなど。
こんなことをブログに書くと、これまでの出来る(風に見えていた)男西山株が急暴落してしまいそうだけど…
そんなことは気にしない。
ありのままを綴ると決めたんだ。
本当の西山は、ただただ、自信が無いだけです。
でもだからこそ、人よりも勉強してしまう性格なんだと思う。
まぁ…
学ぶことは好きなんですけど。。。
そんな自信のなさが大活躍でしたね。
勉強してしまうから、人になかなか負けない。
でも、もちろん1位ではないところが西山らしいでしょ?
なんてったって第二希望の男ですから。
1という数字は好きだけど、なかなか相性があわない数字でしたね。
結局は、ビッグマウスを叩くけど、中途半端に3位とか5位とか…笑
中途半端な男です。
そんな感じであれよあれよと実習が近づいてきました。

ブラックな実習vsブラックな西山

理学療法士の実習は、おそらく学生からすると恐怖しかありません。

実習を苦に自殺してしまった学生もいるくらいです。
そんな理学療法士のブラックな実習が近づいてきました。
まぁ…私ももちろん負けずとブラックです。
実習というブラックなものがあるということは、入学してすぐに知りました。
そこでブラックな西山は就職先を決める時のように再び考えた。
厳しいと言われている実習先に行くことができれば、自分の実力が知れる。
でも、実習先は基本的に希望は出せるけど教員が決める。
どうしたらいいか…
私は、自分の意見を通す策を考えた。
その答えが見つかった…
勉強で上位の成績にいつづけること。
ん?…これブラックか?笑
ただの真面目な生徒やんΣ(・□・;)
まぁいっか。
そんなことを1年生の時に考え、ビッグマウスを続けた。
勉強をやらなけば恥ずかしめにあう状況をあえて作った。
でも、よく考えると勉強してたのは学校にいる間と、通学の電車の中くらい。
介護職として働いて、夜勤もしていたので、今考えると良くやっていたと思います。
どうも。集中力は人一倍高い西山です。
1つのことをし始めると、気がついたら5時間経ってることもあった。
周りの音が皆無になるあの感覚は今でも大好きです。
変人なのかと思うくらい集中してしまうと周りの声が入らない。
自分でも不思議な世界にたまに入り込む。
そんな中、教員に希望を聞かれた時に、
「福岡から出たくないので、福岡市内の病院に実習行かせてください」
と生意気根性丸出しの返答をしたのを覚えている。
まだまだ20代前半は、人生経験が少ないから許してくださいm(__)m
人は失敗して大きくなる。
この頃は、まだ失敗の経験が少なかった。
第二希望ではあったけど、とんとん拍子で物事が進んでいた。
まぁ人生そんな上手くいかないですけどね。
長期間の実習が2回あった。
どちらか1つは必ず県外に飛ばされる。
そんな決まり事の中、
西山の実習先は…
なんと…
両方とも家から原付きで5分の場所。笑
こうも上手くいくとは正直思っていなかった。
まぁ、内心…それだけ勉強はしたので当たり前とも思う捻くれ者の西山です。
ただ、問題が…。
1つはめっちゃくちゃ厳しいと言われていた病院。
先輩達の話や、教員の話では、絶対に行きたくない実習先で有名だった。
ヤバい…
まさかそこになるとは…
教員の嫌がらせか…
まぁ、あんな態度をとってたので致し方ない。
そうして、恐怖の実習が始まるのであった。
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