#3.高校時代は部活の思い出

頼りないキャプテン

ケロリン事件の続き。

物凄い形相と共にケロリン桶を床に叩きつけた顧問の先生。
何も言わずに風呂場から外に出る。
私達部員は、しばらくその場の状況を理解できずにいた。
なぜ裸のまま一発芸をしなければいけなかったのか。
なぜ出来ないということを伝えただけで逆鱗に触れたのか。
「どうする?」
「よくわからんね」
お風呂に浸かりながら部員全員、なぜか上がることが出来ずにいた。
どれ位時間が経っただろうか。
「とりあえずあがろうか」
顔を真っ赤にした頼りないキャプテンが口にする。
のぼせてしまったのだろう。
部屋に戻った部員は、とりあえず会議を開くことに。
「謝りに行ったほうがよくない?」
と頼りないキャプテン。
「何に対して?」
とクールな泳ぎの達人。
「いや…それはわからんけど、とりあえず謝ろ」
頼りないキャプテンは、こんな時も頼りない。
こんな時に西山はどうしていたかというと、
そばで見守っていた。笑
「もうあの人にはついていけない!」
いきなり先生に媚びるのが上手な部員がキレ始めた。
「えっ⁉︎お前がキレるとこ?」
部員全員がそう思った。
するともう1人が便乗してきた。
「俺も無理!」
さぁ…面白くなってきた。
媚び上手な部員がさらに続けた。
「今から家に帰ろうかと思う」
おそらく夜中の11時を過ぎていたと思う。
そこから遠征合宿脱出の計画に進む。
プリズンブレイクならぬ宮崎合宿ブレイク。
おっと、昼休みが終わるので、この辺で!

イワトビペンギンは格好良い

宮崎合宿ブレイク。

なんじゃそりゃ!という方は、前回までしっかりと読み込んでくださいね(^-^)
ここら辺で登場人物のおさらいをしておこう。
「水球部の顧問の先生」
元オリンピック代表というすごい経歴を持つ顔の広い先生。
今考えると尊敬すべき先生であったが、当時の捻くれた頭の西山には尊敬の「そ」の字もなかったことを今ここでお詫びします。
「頼りないキャプテン」
口を尖らしながら喋るのが特徴。
唯一、1つ上の先輩であったが、技術など後輩の私達の方が明らかに上。
こんな生意気でやりたい放題な後輩をまとめるのはさぞ大変だっただろう。
もし、どこかで会ったら、お詫びの言葉を伝えようと思う。
「媚びるのが上手なおちゃらけた部員」
天然パーマが特徴。
年上にはいい顔をするなんとも世渡り上手。
まさかまさかの展開が待っている。
「泳ぎがめちゃくちゃ早いクールな部員」
イワトビペンギンみたいな髪型が特徴。
シュッとしていて女の子にモテるが、口ベタ。
「存在はパッとしないが、眉毛の存在感が半端無い部員」
思い出そうとしても、眉毛しか覚えていない。
「眉毛が安室ちゃん並みに細い部員」
絶対元ヤンだろ!と言いたくても言えなかった。笑
ただ水球部ではムードメーカーで活躍していた。
「手足が長く、泳げないのでキーパーしかポジションがなかった部員」
あまり泳げないのに水球部に入るという無謀なことを強いられた部員。
私を軽音楽部に誘おうとした張本人。逆に水球部に誘い返したら私について来てくれた優しい性格。
L’Arc〜en〜Cielの大ファン。
そして、当時捻くれた性格だった西山の合計7人の部員と先生の物語。
宮崎合宿のケロリン事件の後、深夜11時。
荷物をまとめ出す媚びるのが上手なおちゃらけ部員と眉毛の部員。
あっ、細い方ではなく、存在感があるほうです。
「いやいや、それはヤバイやろ〜」
と口を尖らせて言うのは…
そう。
頼りないキャプテン。
「早く出らんと玄関閉まるっちゃない?」
と煽るのは、口ベタなイワトビペンギン。
これがきっかけで、眉毛が細い部員と捻くれた私が便乗する。
「どうやって帰ると?」
「お金はある?」
「いくらか貸そうか?」
バイト禁止の学校だったので、どこからお金を作ってたかというと…
毎日500円お昼ご飯代を貰っており、そのうち200円をご飯に当て、残りを貯金。
母親、本当に申し訳ない。
そうこうしてるうちに、荷物をまとめ終わる2人。
「いやいや、マジでヤバイって〜」
と口を尖らせて言うのは、
…もちろん頼りないキャプテン。
「明日、先生に報告するの俺なんやけん〜」
と弱気な発言を口を尖らせて言うのは、
…もちろん頼りないキャプテン。
「そんなの関係ない」
とイワトビペンギン。
そんな中、捻くれた頭の西山は、
「気をつけてね」
と優しい言葉をかける。笑
西山のいつでも優しい性格が仇となる日が来るとはこの時は思いもしなかった。
「とりあえず朝までコンビニとかで時間潰して朝イチのバスで帰る」
そう言って、おちゃらけた天パの部員と眉毛が印象的な部員の2人が部屋からそっと出て行った。

不思議な逆転現象

おちゃらけた天パの部員と眉毛が印象的な部員2人が部屋から出て行った。

今、この時点で1番ドキドキしているのは、
そう。
口を尖らせて喋る頼りないキャプテン。
「明日どうしよぉ」
そんなことを考えていたに違いない。
その他の部員は、特に気にすることなく眠りについた。
そういえば、西山の周りではいつもこんなことばかり起こっていた。
中学時代の話。
野球部最後の夏。
いつも厳しい鬼監督が、物凄く優しくなる最後の夏。
私達野球部は、
後輩のエラーであっさりと負けてしまった。
なんとも複雑な気持ちがあり、
差し入れでもらったスイカを食べて…
タネを飛ばしてはしゃいでしまった。
これまでの歴代の先輩達は、涙を流して悔しがった。
それを私達の世代は、スイカのタネを飛ばしながらはしゃぐという暴挙。
もちろん鬼監督の逆鱗に触れてしまう。
本来は、最後のミーティングの時に、最後の言葉として、鬼監督から優しい一言があるのがこれまでの野球部の伝統だった。
コーチから一言。
「お前らには話すことは何もない」
……
………
そこで初めて自分達のことを責める。
やってしまった…。
そんな中学時代もあったな。
……
………
そして、
世が明けた。
そこには、あの2人の姿はもう無い。
頼りないキャプテンが、早々と顧問の所へ報告に行く。
この時ばかりは、
「頑張れ」
そう心の中で応援した気がする。
他の部員は、何事も無かったかのように朝食を済ませ、朝練の準備。
顧問の先生も何事も無かったかのようにプールに来る。
誰も2人のことには触れることはない。
水球は、7人対7人でするスポーツ。
私達のチームは、5人しかいない。
練習試合をしようにも人数が足りない。
だが、
何事も無かったかのように、相手チームと混合して練習試合をする。
不思議なもんだ。
初めから2人いなかった気がしてきた。
そんな状況で合宿が終わる。
なぜだかわからないが、
これから不思議なことが起こる。
合宿を夜逃げした部員2人。
合宿を最後までこなした部員5人。
合宿後…
高校に帰って最初の練習の日。
「俺今日帰るけん」
イワトビペンギンがいきなり言い放つ。
「俺も行かん」
安室ちゃんもそれに乗っかる。
「だったら俺も!」
キーパーも加わり、
「俺もかーえろ」
西山ももちろん加わる。
これが部活動ボイコットの始まり。
主力メンバーの4人がボイコット。
そして、
夜逃げをした部員2人は何故か練習に参加するという不思議な逆転現象が起こる。
多分、世渡り上手なおちゃらけた天パの部員は本当に世渡り上手なんだと思う。
あっ!
もちろん頼りないキャプテンも練習に参加してます。
それ以来、私は水球部では無くなりました。
世渡り上手の天パの部員は、さすが世渡り上手!
頼りないキャプテンを引き継いで、
次の時代のキャプテンになって後輩を率いて部活に励んでいました。
そんな部活動でゴタゴタしていた西山の身にある事件がまたまた起こる…。
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